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『中越沖地震で被災された皆様方に、お見舞い申し上げます』

この度、新潟長野中越沖地震で被災された皆様方へ謹んでお悔やみを申し上げます。
一日も早くの復旧を心よりお祈り申し上げます。


 

いつどこで地震が起きてもおかしくないといわれる地震列島日本に住む私たちにとって、生活の安全と地震対策は切り離せない関係にあります。しかし、各地で大きな被害をもたらす地震のニュースを聞く度に「何か対策をしなくては」と思うものの、具体的な対策が出来ないままでいるという人は多いのではないでしょうか。あるいは、「自然災害だから仕方がない」とたかをくくっている人もいるかもしれません。たしかに、地震そのものはいつ起こるか分からない天災ですが、適切な備えをしておくことで、被害を小さくすることができます。いざというとき、大切な家族や財産を守るために、いま、あたなにできる地震対策は何なのかをもう一度見直してみましょう。

地震の仕組みと震度

地球の表面はプレートと呼ばれる数十枚の堅い地殻で覆われています。多くの地震は、このプレートの移動によって引き起こされます。プレートはそれぞれ重なりあうように存在し、ほんの少しずつ移動しているため、プレートの境目部分では片方のプレートにもう一方が重なったり潜り込んだりするなかで大きな力が蓄積されます。沈み込んだプレートが反動で上のプレートを一気に押し上げたり、圧力により破損したりすることで地震が起きます。日本に地震が多いのは複数のプレートの境目が集中しているためです。

こうして起こる地震全体の規模を表すのがマグニチュードです。マグニチュードが1上がる度にエネルギーはほぼ30倍になります。一方、震度は各地点での地震の揺れの大きさを表し、その周辺で実際にどのような現象や被害が発生するかを示しています。阪神・淡路大震災や新潟県中越地震の最大震度とされる震度7、記憶に新しい能登半島地震の最大震度である震度6強では、以下のような被害が発生するとされています。

■震度階級関連解説表

 

震度6強
(能登半島地震の最大震度)

震度7
(阪神・淡路大震災や新潟県中越地震の
最大震度)

人間 立っていることができず、はわないと動くことができない。 揺れにほんろうされ、自分の意思で行動できない。
屋内の
状況
固定していない重い家具のほとんどが、移動、転倒する。戸が外れて飛ぶことがある。 ほとんどの家具が移動し、飛ぶものもある。
屋外の
状況
多くの建物で、壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する。補強されていないブロック塀のほとんどが崩れる。 ほとんどの建物で、壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する。補強されているブロック塀も破損するものがある。
木造建物 耐震性の低い住宅では、倒壊するものが多い。耐震性の高い住宅でも壁や柱がかなり破損するものがある。 耐震性の高い住宅でも傾いたり、大きく破壊するものがある。
鉄筋
コンクリート
造建物
耐震性の低い建物では、倒壊するものがある。耐震性の高い建物でも、壁や柱が破壊するものがかなりある。 耐震性の高い建物でも傾いたり、大きく破壊するものがある。
ライフライン ガスを地域に送るための導管、水道の配水施設に被害が発生することがある(一部の地域で停電する。広い地域でガス、水道の供給が停止することがある。)。 広い地域で電気、ガス、水道の供給が停止する。
地盤・斜面 地割れや山崩れなどが発生することがある。 大きな地割れ、地すべりや山崩れが発生し、地形が変わることもある。

『地震に強い家』ってどんな家?

地震による被害から身を守るために、大地震でも倒壊や大きな破損がない安全な家に住みたいと考えるのは誰でも同じ。でも、いくら地震が恐いからといって、シェルターのような家で生活するわけにはいきません。最近では『地震に強い家』と謳った住宅も多くありますが、耐震、免震など、言葉を聞いただけでは、その構造や効果などはなかなか分かりにくいものです。

これから家を購入する人も、すでに住んでいる家のリフォームなどによる地震対策を考えている人も、地震に強い家の基本的な構造を知っておきましょう。

このように『地震に強い家』といっても、構造や使われる技術はさまざまです。リフォームによる地震対策には、筋交いなどで家の強度を増す耐震補強や、建物の外壁などに制震装置を取り付けるといった方法があります。制震に関しては家の基礎に制震装置を設置する構造上、リフォームでの対応は難しいのが現状です。

大事なわが家は大丈夫? と気になったら、まずはインターネットでもできる『誰でもできるわが家の耐震診断』(日本建築防災協会 http://www.kenchiku-bosai.or.jp/seismic/wagaya.html)を試してみたり、専門家に耐震診断を依頼してみるとよいでしょう。


家の中でできる地震対策

死者行方不明者が6,000人を超えるという、大きな被害をもたらした阪神・淡路大震災では死者の88%が家屋、家具類等の倒壊による圧死だったことが分かっています(警察庁調べ)。また、4万3千人にのぼる負傷者のうち、屋内での被害の約半数近い46%が家具等の転倒や落下によるものでした。つまり、建物が無事でも、転倒したり落下してきたりした家具の下敷きになってけがをしたり、転倒し散乱した家具などが邪魔になって逃げ遅れる例などが多数あったということです。これらを見ても、建物の中の地震対策がいかに重要かが分かると思います。ここでは、家の中でできる地震対策をいくつかご紹介しましょう。

これから家を購入する人も、すでに住んでいる家のリフォームなどによる地震対策を考えている人も、地震に強い家の基本的な構造を知っておきましょう。


家具の固定はしっかりと!

家具の転倒を防止することは、被害を最小限にするための第一歩です。自分で設置できる転倒防止器具にはたくさんの種類がありますが、壁と家具をネジで固定するL字型の金具や、壁に固定した金具をチェーンやベルトなどで家具と繋ぐかたちのものなどが一般的です。賃貸住宅などで壁に穴をあけられない場合は、家具と天井の隙間に設置するつっぱり棒タイプが良いでしょう。ネジを使わず設置も簡単です。

キャスターがついているピアノや、かなりの重量がある冷蔵庫などは、とくにしっかりと固定する必要があります。


天井と家具の間をつっぱり棒タイプで固定

冷蔵庫はネジや針金を使って壁に固定する、ピアノはキャスターが動かないよう固定するなど、それぞれ方法があるので、業者に固定の仕方を確認するなどして、確実な方法で行いましょう。


壁への固定が出来ない家具や家電には耐震マットを

テレビやオーディオ、パソコンなどを台の上に置くときは、市販の耐震マットを使用しましょう。上下2つに分かれるタイプの棚などを重ねて使用するときも、ネジで固定できない場合はこの耐震マットを間に挟むようします。

阪神・淡路大震災などでは激しい揺れによって、棚から重たいテレビが飛び出してきたといった信じられないような報告も多く寄せられています。こんなものが動いてしまうなんてあり得ないと思わず、しっかり備えましょう。


耐震マットは家具や家電等の下に挟むだけで
移動や飛び出しを防ぐことができます

棚の中の物やガラスの飛散を防ぐ

棚から落ちてきた物や、飛び散ったガラスも地震の際、多くの人がけがをする原因です。とくに食器棚など扉が手前に開く棚は、揺れで扉が開き中の物が飛び出しやすいので、必ず対策を。左右の取っ手をひもなどで結んでおく方法は簡単で効果的です。取っ手のないタイプには市販されている揺れを感知してロックがかかるストッパーを取り付けておきましょう。

また、棚の扉にガラスが入っている場合には、飛散防止のフィルムを貼ることも大切です。窓ガラスにもこうしたフィルムを貼っておけば、破片が降り注いだり、落ちた破片を踏んでけがをしたりするのを防ぐことができます。また、就寝中などは部屋のカーテンを閉めておくことで、室内にガラスが散らばるのを防ぎましょう。


寝室の家具はとくに配置と向きに注意する

家にいる時間の1/3を過ごすのが寝室。しかも就寝中は最も無防備な状態です。転倒の危険のある洋服ダンスやドレッサーなどを置くことも多いと思いますが、その際にしっかり固定することと併せて必ず注意したいのが、設置場所と向きです。



 非常持ち出し袋の中身

地震対策といえば、誰もが連想する非常持ち出し袋。でも、その中に必ず入れておく物というと、案外すぐには思いつかないものです。一般に最低限必要な物として挙げられるのがこちら。

水、食品、ラジオ、ヘルメット(防災ずきん)、救急箱、懐中電灯、ライター、缶切り、ロウソク、ナイフ、衣類、手袋、毛布、電池、現金、貯金通帳、印かん

意外にたくさんあるな、と思った人もいるかもしれませんが、これらがいざというとき困らない最低限の持ち物。このほかにも、赤ちゃんがいれば粉ミルクやほ乳瓶、女性は生理用品、持病がある人は常備薬と処方せんなどが必要になります。また、水や食品は消費期限をチェックしてメンテナンスすることも大切です。

最低限必要なものに我が家のプラスαを加えた非常持ち出し袋を作ったら、玄関など家族全員が分かる場所に置いておきましょう。


安全と安心を手に入れるという意味では住宅の購入もひとつの手です。家具の転倒を防止するために壁に穴をあけられるなど、賃貸住宅に比べ自由度があり、より万全な地震対策が可能です。また、構造面に関しては素人ではなかなか判断が難しいため、不動産会社に相談することをおすすめします。プロからの良いアドバイスを受ければ、納得した住宅を手に入れることが出来ると思います。

具体的な対策はしていなかったという人も、ちょっとした知識と地震対策の意識を持っていれば、小さなことからでも、対策が始められることが分かっていただけたと思います。あなたや大切な家族の生命と財産を守るため、“災害は忘れた頃にやってくる”ということを胆に命じて、できることから地震対策を続けましょう。


次号(8/1号)の特集は「マイホーム購入もこれで安心! 住宅ローンの基礎知識」です。 お楽しみに!!

 

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