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去る5月24日、衆議院本会議において『特定住宅瑕疵担保責任履行確保法』が可決、成立致しました。この制度により、すべての新築住宅の売主に、欠陥補償のための保険加入もしくは保証金の積み立てが義務付けられる事となりました。スタートは2009年秋からを予定しているそうです。


耐震強度偽装事件により新法成立

耐震強度偽装事件を受けた法改正として、今後、欠陥住宅の売主が倒産した後も、被害者は泣き寝入りをせずに済む事になりそうです。

耐震偽装事件では、偽装マンションの売主が倒産した為、欠陥補償が出来ずに被害者住民(買主)が自費による建て替えや補修をするはめとなり、二重の住宅ローンを抱え込んでしまうという被害が出ましたが、今回の法律は、このような事態をなくす為に作られました。

5月24日に臨時会見した国土交通大臣・冬柴鐵三氏も「新法の成立で新築住宅の安全・安心は守られる」と胸を張っていました。

新法施行後の業者負担は

新法施行後は、新築分譲住宅の売主と注文住宅の建設請負業者は、欠陥補償の保険加入か、保証金の積み立てのいずれかを選択しなければいけません。

◎保険の場合

売主および請負業者は、国が指定する保険法人に規定の保険料を支払います。国土交通省の試算では、一戸あたりの負担は、20戸入居の1棟マンションの場合、一戸で4万円。一戸建て住宅1,600万円(土地価格を含まず)の場合、8万円となっています。

◎保証金の場合

売主・請負業者ごとに法務局に一定額を保証金として供託します。供託額については、過去10年の販売戸数を基に算出します。

販売戸数が500〜1,000戸だと1億4,000万円〜1億8,000万円で、1戸当たり約18万円〜28万円くらい、50,000戸〜100,000戸だとなんと11億4,000万円〜18億9,000万円で、1戸当たり約2万円ということになります。

前述からも分かるように、大規模に分譲している業者ほど1戸当たりの負担は軽くなります。


増すモノはいったい何か?

どちらを選択した場合でも、業者の費用負担増は、間違いありません。消費者としては、安全や安心が増しますが、果たして、増すのはそれだけなのでしょうか・・・・・?

新法の施行は2009年秋の予定です。業者としては、それまでに保険代や保証金を準備しておく必要があります。今の時代、費用負担が増えるからといって、会社の利益を減らしてしまえば、株主は黙っていないことでしょう。

だとしたら、コストを下げる……そんなことをしたら耐震強度偽装の二の舞になってしまいます。

結局のところ、販売価格に転嫁して負担増をカバーすることになるでしょう。現状、都心を中心に地価はバブル崩壊以来の上昇に転じています。今後新規に分譲される住宅には、将来の保険代・保証金代が転嫁され、より価格の上昇に拍車が掛かるように思われます。

日銀総裁・福井俊彦氏の発言にもあるように、市場はこの秋にも再度の金利引き上げがあるように受けとられています。低金利政策が、円安を招いて景気回復に悪影響が出ているからです。




安全や安心は増しますが、価格は上昇! 金利も上昇! では、せっかくのマイホームが……。 

今現在でも、『住宅の品質確保の促進等に関する法律』に基づき、住宅性能保証制度があります。新築マンションに関しては、まだまだ保証制度を利用する業者は少ないようですが、戸建て住宅に関しては、住宅性能保証協会やJIO(日本住宅保証検査機構)など、売主が倒産した後でも保証が受けられる第三者機関の保証に加入している住宅が増えています。前号のホームガイドでも解説しておりますが、信頼できる不動産会社にアドバイスを受ければ、安全・安心のマイホームは、今の法律でも十分手に入れることが可能です。

マイホームは、一生で一番の大きな買い物です。安全・安心のマイホームを手に入れるには、信頼のおける不動産会社選びが不可欠ではないでしょうか。


次号(6/20号)の特集は、「大事な我が家をキレイに保とう!自分でできる住まいのお手入れ」です。
お楽しみに!

 

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