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 不動産広告の細かいルールを定めている規約が、今年の1月4日から、全面改正されました。これまでと、どんなところが変わったの?広告を見る私たちにはどんな影響があるの?そんな皆さんの疑問を解消するため、表示規約の主な変更ポイントをピックアップ。新しい基準に基づいた広告を上手に見るポイントを理解して、自分にピッタリの物件探しに役立てましょう。


 
 不動産の広告には、必ず表示しなければならないこと、使ってはいけない言葉など、さまざまなルールがあります。その決まりを細かく定めているのが、「不動産の表示に関する公正競争規約」です。この規約が40年ぶりに(1)見やすさ、分かりやすさ(2)時代の変化に対応しての過剰な規制の整理(3)新たな問題に対応する規定の追加・整備(4)公正で効率的な措置手続きの整備をポイントとして全面改正され、「新・不動産の表示に関する公正競争規約」が、2006年1月4日より施行されました。
 「不動産の表示に関する公正競争規約」は「不当景品類及び不当表示防止法」に基づいて、不動産公正取引協議会が制定しているもので、一般に「表示規約」と呼ばれています。こんな風に説明すると、なんだか難しく感じるし、不動産会社などが広告を出す上でのルールという側面も強いため、一般の消費者が見ても分かりにくい部分があるのは事実です。しかし、これらの規約は、広告を見る側に、できるだけ多くの情報を正確に分かりやすく伝えるための決まりです。希望の住まいをスムーズに手に入れるためには欠かせない不動産広告を、上手に活用するためにぜひ知っておきたい、いくつかの改正項目をピックアップしてみましょう。
   
   

 
路地状部分・不整形地
路地状部分のみが道路に接し、その面積が土地全体の面積の約30%以上の場合はその旨の表示が必要。また、不整形地についてもその旨の表示が必要
路地状部分とは変形敷地の一部で、道路に接している間口の幅が狭く、細長い通路状になっている部分。規約改正ではこの路地状部分のみが道路に接し、その面積が土地全体の面積の約30%以上の場合はその旨の表示が必須と定められました。また、土地の有効利用が阻害される著しい不整形画地、地盤面が2段以上に分かれているなど特異な区画についても、その旨を表示することになっています。
管理方式
中古のマンションについて、管理方式の表示が必須
改正以前は、中古の売りマンションについては、とくに管理方式の表示の必要はありませんでしたが、改正によって「管理人常駐・管理人日勤・管理人巡回」など、管理方式が必ず表示されることなりました。事前に管理方式を知ることは、購入者の安心感にもつながります。なお、新築の場合は、「自主管理・委託管理」などの管理形態の表示が必須になっています。
頭金等の表記について
土地、一戸建、マンションにおいて、手付け金等のみで引き渡しを受けられると誤認される恐れのある表示の禁止

改正前はとくに規定は設けられていませんでしたが、改正後は、頭金(住宅ローン等の信用供与を受けることができる金銭の額と物価価格との差額)等を引き渡しの条件としている物件において、頭金の額を下回る手付け金などの支払いのみで、物件の引き渡しを受けられるとの勘違いを受けないよう、はっきりと表示することになりました。

交通の利便性
公共交通機関を利用しないことが通例である場合には、物件の最寄り駅等までの道路距離を表示すること
 原則として、鉄道やバスなどの公共交通機関を利用することが一般的な習慣である場合には、「物件から最寄り駅または停留所までの徒歩所要時間」を表示することになります(1分=80メートルとして計算)。しかし、バスの本数が極端に少ないなど、周辺の住民が通例として公共交通機関を利用しない地域に物件が存在する場合は、代わりに道路距離を表示することができるようになりました。有料道路や有料の橋の表示は、有料である旨を明示すれば認められます。 例:「○○駅から車で5分(4km)」
二重価格表示
使用基準を緩和
これまでは原則禁止とされていた二重価格表示(実際の売却価格よりも高い比較対照価格を併記する表示)の使用基準が、「事実に相違する広告表示」「実際のもの、もしくは競争業者に係るものよりも有利であると誤認される恐れのある広告表示」のみの禁止へと緩和されました。旧価格や値下げの時期など、必要事項を明示することによって二重価格表示が可能となるため、今後値下げされたことがハッキリと分かる物件広告を目にする機会が増えるかもしれません。例:「5,000万円(旧価格公表時期/2005年6月1日)」→「4,500万円(2005年12月1日値下げ)」
新築物件の建築年月
完成済みの場合は「建築年月」、未完成の場合は「入居予定年月」の表示が必須
改正前は、完成済みの場合は「建築年月」、未完成の場合は売買物件については「工事完了予定年月」、賃貸物件には未完成の旨と「入居予定時期」の表記が必須とされていました。表示規約の改正では、完成済みの場合は改正前と同じく「建築年月」の表示を必須とするほか、未完成の場合は売買・賃貸物件ともに「入居予定年月(引き渡し日)」の表示が必要となりました。これにより、消費者は賃貸だけでなく購入する場合でも、いつごろ入居が可能なのかを知ることができます。
   

  広告などで有名な公園や施設などの名前の付いたマンションを見かけることはよくありますよね。でも、実際に名前を頼りに物件を見に行ってみると、公園や施設はずっと遠くだったなんて例も出会ったことがあるのでは? でも、今回の規約改正でそんな経験はしなくて済むようになりそうです。
 物件名称の使用基準については、従来、別荘等に限り「物件の所在地の行政上または地理上の名称を用いること」と規定されていましたが、この基準がマンション、アパートといった一般の物件に拡大されました。さらに使用できる名称は「当該物件から直線距離で300メートル以内にある公園、庭園、旧跡その他の施設等」と定められたのです。この他、慣例として用いられている地名または歴史上の地名、物件の最寄り駅や停留所、物件が面している街道や坂、道路の名前なども認められています。

 

 
項目
改正内容
住宅ローン 金融機関の種類を表示すれば固有名称まで表示しなくてもよい
マンションの定義 鉄筋コンクリート造、その他の堅固な建物であって、一棟の建物が共用部分を除き、構造上数個の部分に区画され、各部分がそれぞれ独立して居住の用に供されるものをいう
中古賃貸住宅の建築年月 建築年までの表示でよい
「完売」という表示 物件が完売していないにもかかわらず、完売したと誤認される恐れのある表示は不当表示。人気が高く売れ行きがよいという印象を与える表示をする場合は具体的な根拠の併記が必要
サービスルーム(納戸) 建築基準法上の居室に該当しない部屋について、居室と誤認されないよう表示
都市計画
(市街化調整区域)
現況有姿分譲地についても「この土地は、市街化調整区域であり、宅地の造成および建物の建築は出来ません」との表記が必要
土壌改良 実際より優良と誤認される恐れのある表示の禁止
容積率に制限がある場合 容積率とは、建物の各階の床面積を合計した延べ面積を、敷地面積で割った値のこと。この値に上限などの制限がある場合、制限内容の表記が必要
建築工事の中断 建築工事を中断した場合は、工事着工時期および中断時期の表示が必須
土地、戸建ての価格 電気・ガス・水道等の施設費用を価格に含めた表示が必須
遮音・断熱性について 遮音・断熱等を目的とした部材を使用する場合、実際の性能が構造などにより、当該部材自体の性能とは異なる可能性がある場合は、その旨の表示が必要

 



  規約改正の主なポイントは整理できましたか? こうした内容を知ることは、もちろん情報誌やインターネットの広告などから、多くの情報を読み取れるようになるために有効です。良い物件に巡り会うには、やはり情報がたくさん集まっている不動産会社に行ってみるのがいちばんですが、いざたくさんの情報を前にしたとき、それをしっかりと読み取れるようになっていれば、効率良く住まい探しができるはず。また、規約について知っていれば「ルールがちゃんと守られている広告を出している不動産会社は信用できるぞ」という目安になってくれることもあります。しっかりした広告と信頼できる不動産会社を頼りに、ご自分にピッタリのマイホームを見つけてください。
 


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